先送りできない日本 ”第二の焼け跡”からの再出発(池上 彰著)

 ベルリンの壁崩壊から始まった国際的な経済あるいは政治の流れから取り残された日本をとてもわかりやすく解説している。
 特に「TPPでどうなる日本の農業」では、そのトホホな農業政策に改めて泣きたくなる。福田赳夫中曽根康弘小渕恵三福田康夫と四人の総理大臣を排出(変換ミスだけどあえてそのままw)した群馬県名産のこんにゃくいもの関税1760%にいたってはもはやお笑いだ。
 今後の政策などについても提言し、その基本的な考えは『弱者を救うのは「社会福祉政策」であって「経済政策」では無い』として、借り入れ特別保証枠などにも言及し、ゾンビ企業を延命させているともある。
 景気の動向の影響でそのしわ寄せを食らうのは中小零細なので、この政策は必要(これで助かったりしている)と考える私は既得権益擁護論者だろうか。人間自分の都合が優先だし、色々と考えさせられる一冊です。