Google+ 次世代SNS戦争のゆくえ(小川 浩著)

Google+ 次世代SNS戦争のゆくえ (ソフトバンク新書)
 ウェブの覇者グーグルも検索エンジンでは、アップルやファイスブックのようなセミクローズドなインターネットが相手では太刀打ちできないとして、グーグルのGoogle+までの対抗策の歴史を辿り、SNSスマートフォンを始めとしたネットに繋がった電子機器での現在から未来へ向けてを説く。

 本書の重要なキーワードの一つに「トラフィックエンジン」がある。これについて次に引用する。
トラフィックエンジンとは、ユーザが意識するかしないかは別として、ウェブ上でなんらかの情報(つまりはウェブページ)を閲覧する行為の誘発する起点となる、すなわちトラフィックを発生させるサービスを意味する。』
 そしてもう一つのキーワードは「マネタイズエンジン」、これはトラフィックを自社のビジネスに取り込み売り上げにすることだ。言い換えれば、トラフィックエンジンでKPIを、マネタイズエンジンでKGIを牽引するのだ。

 グーグルはYahoo等のポータルサイトに集まっていたトラフィック検索エンジンで奪い去った。ところがiPhoneのアプリや会員制のfacebookは検索が届かない世界なのだ。それをさらに奪おうとしているしているが、AndroidでありGoogle+なのだ。こう説明されると、Google+Androidの相性が良いのはとても納得、このトラフィックに着目した切り口がとても鮮明で分かりやすいのが本書の大きな特徴であり素晴らしいところだ。

 ここでGoogle+が勝利してソーシャルメディアまでも制して、なおかつ家電にAndroidが組み込まれた世界ってどうも居心地が良くない気がするなぁ、頑張れTwitterそしてfacebook!!